最近(2024年9月6日)出版された、
兵庫県の名だたる川柳作家20人の作品集『兵庫 川柳作家 名鑑 Ⅰ』。
川柳を、馴染みなしと、言うなかれ(川柳風笑)。
例えば、
「逃げてみて追ってくるのを確かめる」(川口楽星作)とか、
「相談もなしに時間は過ぎてゆく」(山元三恵子作)、
「家系図の一番上はバクテリア」(吉田利秋作)なんて、
わかるわかる、なるほどほほぉ、そうくるか、ですし、
「痛かっただろうに分からずごめんね」(渡辺かおる作)、
「立ち位置を少しずらして楽になる」(酒井裕明作)、
「散らないと心に決めた紅葉あり」(吉田利秋作)などは、
涙涙、色んな種類の、涙涙でした。
「たーちーとちーちーちーとたーたーと」(渡辺かおる作)、
「夢のんで夢かみながら夢なめる」(渡辺かおる作)なんて、
リズムよく、謎かけ風で謎解けぬ、のもありました。
「人生を顔に刻めと無茶を言う」(吉田利秋作)や、
「恋文や札束交じる回収車」(山元三恵子作)は、
映像が、思わず脳裏に浮かんだよ。
極めつけは、
「断捨離の手を止めさせた母子手帳」(谷口修平作)。
アルバムも、手紙も、断捨離の手を止めにきます。
そして、母子手帳で鮮烈に思い出したのが、
映画「ゼロの焦点」(面白いです!)。
あの時代(戦後の1950年代が舞台)、
あんな相手のことをほとんど知らずにお見合い結婚してたんだぁとか、
松本清張は言葉に敏感なんやぁ(「砂の器」もそうでしたね)とか、
いつものやつですが(笑)、西島秀俊が羽生結弦にしか見えない!とか。
そして何よりの衝撃が母子手帳!
はるか昔と認識していた、戦後に使用されていたのと同じ図柄の母子手帳を、
ナント私が持っている=使っていたという事実にです!
映画鑑賞の手を止めさせた母子手帳(やや字余り)♪
*本ブログでの作品の紹介は、許可を得ています。