
「小倉城の夫婦銀杏」をご存知でしょうか。
天守閣の前に立つ1本の大きな銀杏。
実はこれ、雄木と雌木の2本がひとつに結ばれているんだそうです。
この珍しい姿は、戦国時代を生き抜いた細川忠興と妻・ガラシャの
「固く結ばれた夫婦の絆」、「試練を乗り越えて共に生きる力」を
映していると伝えられています。
(オマケ:小倉城内で出来るバーチャル流鏑馬体験、楽しいです☺)
さて今回は、前回の2026年4月22日付けブログ、
「パートナーとの『いつもの喧嘩』から抜け出すヒント~」
( https://kobe-counseling-salon.com/arguments-with-my-partner/ )の続きです。
立命館大学の谷千聖先生による、
夫婦関係を健やかに保つための「心のケア」についてお届けします。
1. 関係性にも「健康寿命」がある
良好なパートナーシップは、私たちの心身の健康にプラスに作用。
一方で、関係のすれ違いは、不安や落ち込みの原因になるだけでなく、
お子さんへ影響することも。
特に「産後クライシス」という言葉があるように、
親になる時期などは関係性が変化しやすく、
夫婦の満足度が低下しやすいタイミングです。
どんなに仲の良いカップルでも、
そのまま放っておいて「ずっと良好」というわけにはいきません。
植物に水をやるように、意識的なケアをして「関係性の健康寿命」を延ばしていくことがとても大切なのです。
2. 大切なのは「気づいて応える」キャッチボール
関係をケアするための鍵となるのが、「応答性」です。
パートナーからの「呼びかけ」に気付き、心を向けて応じること。
これが積み重なると、親密さや満足感が育まれます。
「あそこのパン屋さん、美味しそうだよ」といった日常の何気ないつぶやき。
「最近、仕事の人間関係で悩んでいて…」という切迫した相談。
これらはすべて、パートナーへの「つながりを求めるシグナル」です。
これに、「へぇ、今度行ってみようか」「それは大変だったね」と
「応じてもらえた感覚」。
これが、「気付いて応える相互作用」で、良好な関係を支える土台になります。
逆に、「忙しいから後にして」とないがしろにされたり、
無視された感覚が積み重なることで、
どんなカップルにも生じるのが、「すれ違いの相互作用」。
そうなると、シグナルを出すこと自体が怖くなってしまいます。
「どうせ言っても無駄」と諦める前に、
日常会話の中で勇気を出して呼び掛けてみる。
そして、呼び掛けられた方は、「気付こうとする姿勢」を持ってみることが
肝要です。
3. 「すれ違い」は、絆を深めるチャンス
「せっかく誘ったのに断られた」。
そんな時、本当は悲しいのに(一次感情)、そうではなく、
つい怒り(二次感情)をぶつけてしまうようなことは、
それに気付いているにせよ、気付いていないにせよ、ままあることです。
(詳しくは、前回のブログの https://kobe-counseling-salon.com/arguments-with-my-partner/ 「グリーンバーグの感情理論」を参照して下さい)。
でも、谷先生のお話でとても印象的だったのが、
すれ違いが起こるのは、極めて自然なことで、
すれ違いそのものは問題ではないということ。
良好な関係を築いているカップルは、多くのすれ違いを経験。
「あの時はこう理解して欲しかったんだね」と、
すれ違いを理解、乗り越える過程で、より強い絆を育んでいくのです。
◆幸せな未来を「共に探す」お手伝い
今講座では、カウンセリングの相性についても語られていました。
前述の、表出されている怒りなどの二次感情の裏には、押し殺された、
本当に伝えたかった悲しみなどの気持ち(一次感情)が隠れていることがある。
これ実は、「ここのカウンセリング、自分に合っているかも」と、感じる時に、
同様のことが起きていて、
表出された二次感情だけでなく、その後ろにあるかもしれない一次感情も、
きちんと扱えている時に感じられる充足感というお話でした。
これは、当サロンが大切にしている
ソリューション・フォーカスト・アプローチ(解決志向アプローチ)そのものです。
皆さんがお持ちの「困った」というお悩みの先にある、
ひょっとするとご自身でも気付いていない、
「本当はどうなりたいか(“ウェルフォームド・ゴール”と言います)」を、
一緒に探して行く営みを大切にしています。
(参考 https://kobe-counseling-salon.com/solution-focused-approach/
電気屋さんの話、ぜひお読み下さい!)。
パートナーシップに「特効薬」はありませんが、
少しずつ「水やり」を再開する方法はあります。
お二人でも、もちろんお一人でも、「試練を乗り越えて共に生きる力」を、
「カウンセリング合うかも」という感覚を、ぜひ体験にいらして下さいね。
神戸岡本の地で、心を込めてお待ちしています♪
(参考図書) 三田村仰著『カップルセラピーの教科書』上・下巻(2025)
