「本読まなくて。久々に読んだのがとっても良かったから」と、
美容師の友人が紹介してくれた1冊。
ホンマ良かった〜。
私、年を重ねてより涙もろくなっているようです。
自分のしている仕事は「たいした仕事じゃない」って投げやりになったり、定年退職後の人生は「残りもの」って諦めモードな人たちに、
羽鳥コミュニティハウス内図書室司書の小町さゆりさんが、
「何をお探し?」と、問う度に涙。
訊かれた人たちが、初対面の司書さんのこの問いに、私が探してるのは、○○に関する本やけど、本当は「自分に何ができるのか」とか「これからの人生の在り方」とかなんだと思い当たる。
そして薦めてくれた本を通して、それぞれが答えを見つけていく姿に涙。
ぼうだの涙だったのが、40歳夏美さんの章。
入社して15年間がむしゃらに働いて。
37歳という年齢を意識して望んだ妊娠。
1日でも早く!と、育休も切り上げて職場復帰するも、閑職に異動。
これまでガンバって来たのは何だったのか。
生後3ヶ月の赤ん坊を泣く泣く保育園に預けたのに。
夫も子煩悩だとは思う。
でも、熱が出で保育園に迎えに行くのは自分だ。
子どもは大事なのは本当なんだけど、子どもが生まれてから行き詰まってばかりで。
肝心な時をはかったように熱を出したり。
やりたいことがやれないもどかしさに、こんなはずじゃなかったって・・・
自分ばっかり損してる・・・
わかる!わかる!わかる!と、涙。
でもその後に、「人生なんて、いつも大狂いよ。どんな境遇にいたって、思い通りにはいかないわよ。でも逆に、思いつきもしない嬉しいサプライズが待っていたりもするでしょう。結果的に、希望通りじゃなくてよかった、セーフ!ってことなんかいっぱいあるんだから。計画や予定が狂うことを、不運とか失敗って思わなくていいの。そうやって変わっていくのよ、自分も、人生も」(p.159)
と続くセリフに、確かに!確かに!確かに!と、涙。
・・・
ひょっとすると、涙活(るいかつ)がストレス解消にイイらしい、という話を耳にしたことがある方もいるかと思います。
高路・中野・満居・上利・有安・吉村(2015)によれば、涙には目を保護する生理的な役割に関連した基礎分泌の涙、目にゴミが入った時や玉ねぎを切った時などに流れる反応性の涙、悲しい時や感動した時などに流れる情動性の涙の3種類があると言われています。
そして、感動の涙で本当に気分がスッキリするのかを、泣ける動画vs玉ねぎのみじん切りで比較する実験を行ったところ。
結果、泣ける動画の情動性の涙は、玉ねぎで流した反応性の涙と違い、交感神経と副交感神経のバランスが副交感神経優位に傾き、疲労した気分状態からの回復、ストレス緩和、リラックス状態が促進されることが示されています。
ストレス解消の一つに涙活good!
そしてそのお供にgoodな1冊のご紹介でした〜。