「やっかいな人撃退大全」を読みました。
「ついに判明『噛み合わない人』の頭の中」
「なぜ、あの人と一緒にいると傷つくのか」など、
魅力的&刺激的な見出しに惹かれて手に取ったのですが、
これが実に読み応えのある内容でした。
精神科医の名越康文さんが、
私の研究テーマでもある、
「過剰適応」について言及されている部分もあったりの、
誌面のエッセンスを少しご紹介しますね。
◇脳が疲れていると傷つきやすくなる
若い頃は比較的十分な睡眠によって、
脳のエネルギーが確保されています。
が、大人になって忙しくなるにつれて、
睡眠時間が減少しがち。
その結果、脳が慢性的に疲労すると、
人はどうしても傷つきやすくなってしまうそうです。
対策としては、「8時間以上の睡眠を確保すること」。
また、午後になると脳が疲れてくるため、
深刻な話し合いは午前中に行うのが賢明だそうです。
◇価値観が一緒だと思っていたのに…
若い頃は脳がまだニュートラルな状態のため、
相手に素直に共感しやすく、
「価値観が同じ」だと感じやすいのだそうです。
しかし、
年齢を重ねてそれぞれの好みが明確(個性化)になって来ると、
相手の意見や価値観をそのまま受け入れることが難しくなって行きます。
◇人はそもそも「分かり合えない」もの
人と話が通じることの方がむしろ奇跡であり、
そもそも「分かり合えないのがデフォルト(初期設定)」である、
と言うことが書かれているのを見て、
「そうか。分かり合えると言う期待、幻想(!)が、
時として失望を生むのだ」と、腑に落ちました。
だからといって、通じないと憤ったり
諦めたりするのではなく、
「どうすれば相手に伝わるだろうか」
「どう付き合っていくのが生産的だろうか」
と考えて行動する方が、お互いにとってずっと有益です。
分かり合えないのが当たり前だからこそ、
少しの工夫と、少しの諦めとで、
何とか生きていくのが人間というものではと、提言されています。
◇ケリー(Kelly,G.A.)のRep(役割構成レパートリー)テスト
この記事を読みながら頭に浮かんだのが、
大学や専門学校の講義でも取り上げることがある
「ケリーのRep(役割構成レパートリー)テスト」という心理テストです。
これは、自分の対人認知——
つまり、「人を見る目のクセ」が分かるテストです。
やり方は、いたって簡単。
身近な知り合いを男女3名ずつ、計6名挙げます。
その6名から3名ずつを選んだ組み合わせ(総当たりで20通り)を、
それぞれ「1名」対「2名」に分けていきます。
そして、「なぜその1名と2名に分けたのか」という理由(基準)を
書き出していくものです。
(参考:『自ら挑戦する社会心理学』教育情報出版)
これが、非常に深い気付きをもたらしてくれるのです。
分けた基準が、
シンプルに「性別」や「年齢」に集約される人もいれば、
「JR or 阪急で通学してる」とか
「お弁当を手作りしてる or コンビニ食」など、
周りの行動をよく観察している人もいます。
中には上記のような「事実」ではなく、
「自分にとって無害な人」「自分にとって面白い人」と言うように、
常に「自分フィルター」を通して相手を見ていることに
気付くケースもあります。
◇自分の対人認知のクセに気付いてみる
このテストを行うと、学生さんたちが一様に驚くのが、
「皆が、自分と同じように人を見ているわけではないんだ!」
そして、さらに深い対話を進めると、
「周りは自分を分かってくれないと嘆いていたけれど、
案外、自分も相手のことを分かろうと、
知ろうとしていなかったかもしれない」
といった気付きに至ることもあります。
(ちなみに、分けた基準が「性別」や「年齢」に著しく偏っている人には、
「相手の一側面だけを見がち」
=「一目惚れしやすいタイプかもしれませんね」なんて、
少し余分なことを言ったりもしています(笑)。
私たちは普段、
自分がどのようなフィルター(クセ)を通して他者や世界を見ているのか、
わざわざ意識して生活をしていません。
もし、職場やご家庭etc…の人間関係で
手詰まり、行き詰まりを感じた時、
打開の一手、ヒントの一助になるのが、
この対人認知の「クセ」を知ることです。
当カウンセリングサロンでは、
この「Repテスト」をカウンセリング時間内・料金内で、
いつでも体験して頂くことが出来ます。
ご自身の「人を見る目」や「関係性のクセ」にそっと出会いに、
よろしければ一度、お気軽にお越し下さいね♪

