
2025年10月29日のNHKニュースで、
「文部科学省調査 昨年度の不登校の小中学生35万人超
12年連続で増加し、過去最多」「低学年の児童で急増」「関西でも増加」と、
報道されていました。
ちょうどお伝えしたかった。
それが、2025年9月25日のNHK 「あさイチ」で、
思いがけず目にした “ 不登校生動画甲子園 ” (https://activity.tiktok.com/magic/eco/runtime/release/6835557b28417202b1335036?appType=tiktok&magic_page_no=1&magic_source=push&lang=ja-JP®ion=JP)。
この不登校生動画甲子園、
今年で3年目だったそう(2025年の募集は終了しています)。
不登校を経験した子どもたちが、「不登校で見つけたこと」を、
1分間の動画に込めた思いが紹介されていました。
応募総数432本には、
「大事なのは学校に行くことでも、行かないことでもない。
与えられた時間チャンスを、どれだけ自分が素晴らしいと思えることに使えるか」とか。
「たくさん協力してくれる人がいるということを伝えたいです」などのメッセージが込められていました。
上位8名のファイナリストに残った一人、
小5~中学卒業までの5年間不登校だった、大阪のガヴさん16歳。
動画投稿経験が、やり遂げた感、自己肯定感、自信につながった。
そこで、これを後押ししてくれた、大学生家庭教師の一人、
今は北海道に住むなおさんに、
大会出場の報告&お礼が言いたくて、のやり取りがまた良かった。
なおさん:「不登校生動画甲子園、不登校に注目する所やからこそ、自分のルーツを振り返る軸になる。
反面、そこを大事にしながらも、そこから自由にもなりながら活動をして下さい」と。
こだわる大切さと、こだわらない大切さを、
こんなにも軽やかに両立させてみせるなおさん。
ガヴさんがお礼を言いたくなる気持ちが、わかる気がしました。
番組の中で、この動画甲子園を始めた経緯を語っていたのは、
不登校ジャーナリストの石井しこうさん。
「過去に起きたことは変えることが出来ない。
しかし、動画制作の過程で、自分の過去と真剣に向き合うことで、
過去の捉え方は変えられるかもしれない。
その変化が大きな一歩につながり、その経験がお守りになる」と。
これまさしく、既成の物語(ドミナントなストーリー)に埋もれた、
未だ語られていない部分(not yet said)に焦点を当て、
既成の物語のストーリーラインとは異なる、それまで見過ごされて来た出来事や経験を見つけ出す、“ ナラティヴ・セラピー ”の考え方ですね(参考2023年9月18日付けブログ「超ナラティヴ・セラピー的だった 映画“地下鉄に乗って”(2006)」 https://kobe-counseling-salon.com/ridethesubway/)。
少々堅苦しくなりますが、
このナラティヴ・セラピーは、家族療法の第2世代に分類されます。
そして、私が主に依拠するソリューション・フォーカスト・アプローチ(解決志向アプローチ)も、第2世代の家族療法。
そしてそして、この不登校生動画甲子園の審査員で、
精神科医の斎藤環氏が推進されている、オープンダイアローグ(対話重視の精神医療)も、第2世代の家族療法なんです。
実は日常の色んな所に身を隠している(わけじゃないですが笑)家族療法の芽に、
これからも目を向け、
皆さまのお役立ちの萌芽の一つになるよう、
目を光らせ&お伝えして行こうと思います♪
