2024年6月29日@神戸大学、
上越教育大学角谷詩織先生による、
昨今しばしば耳にする“ギフティッド(Gifted)”。
直訳が「天賦の才」のため、
「天才のこと?」と、思われている方も多いと思います。
ところが、1つ以上の特定の領域でずば抜けた才能を持ってはいるものの、
天才とは限らないんだそう。
じゃあ、「アスペルガー(発達障害)のこと?」と、思われた方。
確かに、“2E”(twice-exceptional)といって、
ギフテッドと発達障害をあわせ持つことはあるものの、
そもそもは障害の観点もないそう。
これに関しては、例えばギフティッド児は発達障害児と比べて、
共感性が高く他の人の感情を推測したり、またリーダーシップをとったり、
運動が得意だったりの違いがあるとのこと。
他にギフティッド児の特徴としては、
早ければ乳幼児期から並外れた注意力が見られたり、
習得が早かったり、
記憶力が非常に良かったり、
鋭い質問をしたり、
高度な好奇心を持っていたり、
本の虫であったり、
正義感が強かったり、
ダジャレを使ったユーモアのセンスがあったり、
想像上の友達がいたり(未就学児)が、挙げられていました。
こんな彼女、彼らが伸び伸びと過ごすには、
意気投合出来るギフティッド仲間や、
一人の人間として応じるなどの「環境」が大切。
具体的に紹介して下さった例たちも、めっぽうわかりやすくて目からうろこ。
例えば、答えを即答した子に「スゴイねぇ」と、褒めるのはペケ。
ついつい言ってしまいたくなりますが。
なぜなら、以降「すぐに解けないとスゴくない」、
「即答出来ない自分は価値がない」と、思わせてしまうから。
また、なかなか家に帰らないギフテッド児に先生が、
『お家の人が心配してるから』という「偽善」(笑)もペケ。
『俺疲れたら、そろそろ帰ってよ』には、
ニヤっとして帰るというエピソードには、聞いているこちらもニヤっとしました。
もう一つ、「環境」で紹介して下さった話もスゴイ(と、言ってはペケですかね笑)。
「この子、シナモン掛けないと何も食べないのよ」 or
「この子、シナモン掛けたら何でも食べるのよ」。
言っていることは同じ。
どっちの環境で育った方がベターやろか?!と、なるほど。
最後、先生が見せて下さった、栽培中のパセリの写真がまたスゴかった((_ _))。
プランターの中にお行儀よく並んだパセリ vs
ジャリ道にはみ出て自由に育っているパセリ。
どちらがイキがいいか、一目瞭然でしたから♪
参考 『ギフティッドの子どもたち』(角谷詩織著 集英社)